【裁判情報】フジ住宅の訴訟に関するブログ

フジ住宅が元従業員からヘイトスピーチに関する訴訟を起こされている。裁判の行方とフジ住宅の主張を本ブログで掲載する。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面について

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

” イ 別表2「2」
原告は、中宮崇氏が用いた「差別ニダ!」とか「在日朝鮮族」という言葉(甲3・132頁)が揶揄や「通例ではない表現」であるとか、金教授の出自に触れずに批判することが可能だったはずであるとか、「○○人はみんな○○だ」と決めつけるのは人種差別主義的表現だ等々述べている。しかし、それらの原告指摘は、ヘイトスピーチへのあてはめから大きく逸脱し、表現の質や、意見内容の当否に関する議論をなしているに過ぎない。
原告が中宮氏の言論について、「不適当だ」「こう書くべきだろう」というような次元の主張をすることは自由であるが、ヘイトスピーチとして、そもそも法的に許容され難い人種差別言論なのかというのが、争点のはずではないのか。
  ウ 別表2「3」  
原告は、「韓国のずるさ、卑劣や嘘つきぶりは世界でも類を見ないであろう」(甲24・105頁)との記載について、「国も国民も民族も一緒くたにして」韓国人などに対して否定的な性格づけがされていて、それと対をなすように日本人は善良な存在として語られているという言説構造があり、そのような言説がなされる理由は、日本の歴史の「負の部分」を消去ないし最小化しそれらの問題の源泉を「韓国(人)」に投影しているからだという板垣教授の解説を引用している。こういった主張にもいくつもの疑問がある。
そのような独自の心理分析も一つの解釈として提示されることは構わないが、法律的なヘイトスピーチ該当性というのは、そのような踏み込んだ意味解釈を経なければ、あてはめができないものなのであろうか。深遠な分析を経て、「差別的心情」を無理に見いだし、違法言論というレッテルを貼る作業が、果たしてフェアなのであろうか。
 韓国や韓国人に関する表現にも、
① 国際政治や歴史に関する特定のテーマを題材とした差別とはいえない批判
② 読み手が深読みすれば、韓国への差別的な心情が潜んでいるとも解釈できるような意見や感想
③ 人種差別であることが言葉や表現として明らかな言論
④ 排除、害悪告知、著しい侮蔑などの要素を備えたヘイトスピーチ
というようなさまざまな段階があるはずである。しかし原告は、本件での配布資料を、実態は①のレベルの表現に過ぎないものを、独善的な解釈を施して②にあたると強弁し、さらに、特に理由付けもしないまま、それは差別である以上、すなわち③、さらには④にも該当し違法というような、理解し難い論理の飛躍を述べているといえる。
 そして何より、被告らが繰り返し述べている、当該記述は「従軍慰安婦強制連行問題」という重要な国際問題や政治的な課題についての意見等の論述であり、そういった政治的言論の表明は、単なる特定の民族に対する侮辱的表現とは別に、表現の自由により何よりも保障されねばならないのではないかという疑問には、原告は結局のところ答えられない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。